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セキュリティコラム

セキュリティコラム:詳細

情報セキュリティ界の巨星 山口 英氏逝く

2016年05月17日

奈良先端科学技術大学院大学教授の山口英氏が5月9日に他界された。ここに氏のご冥福を心よりお祈りしたい。

氏と私はかれこれ20年、そもそも私の情報セキュリティのライフワークと期間と重なるお付き合いがあった。当時氏はJPCERT/CC(日本におけるセキュリティ・インシデント対応支援の中心的組織)運営委員長を務められていて、未だヨチヨチ歩きの同組織の独り立ちに心を砕いておられ、私も微力ながら支援をした事があった。また政府の内閣官房情報セキュリティセンターの初代情報セキュリティ補佐官として、日本の情報セキュリティ政策の礎を築かれていた時に、公務員の2年に一度の定期異動を指して氏が、「日本の政府は2年に1度記憶喪失する」と語られていたのを、今でも思い出す。

氏の数々の業績の説明は他に譲るとして、私は氏が特に素晴らしいと思っているのは、氏は科学者であるにも関わらず、情報セキュリティを社会・政治・経済的な側面からも捉えられていた事で、数多くの発言はセキュリティ技術的な側面よりもそちらの方が多いのではないかと思う。その意味で日本の情報セキュリティ対策の推進は未だ未だ不十分で、我々は氏の言葉を再度思い出し、肝に銘ずるべきではないだろうか。

氏のインタビュー記事:http://www.mugendai-web.jp/archives/3937
JPCERT/CCの訃報:https://www.jpcert.or.jp/about/2016/PR20160512R.html

筆者紹介

サイバーセキュリティコラム筆者 岸田明コラム筆者 岸田明

岸田 明(きしだ あきら)

KMSコンサルティング代表。
大手IT企業や参議院事務局など、第一線でサイバーセキュリティ対策に携わってきたこの道のエキスパート。 2016年3月よりキューアンドエーワークス株式会社の顧問に就任。