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セキュリティコラム

セキュリティコラム:詳細

「銀聯カード」事件で思うこと

2016年12月07日

新聞報道によれば11月17日、警視庁は中国の銀行が発行する「銀聯(ぎんれん)カード」の偽造カードで不正に現金を引き出したとして、台湾籍の男4人を不正作出支払用カード電磁的記録供用と窃盗の疑いで逮捕した。同庁は背後に海外の犯罪組織が関与している疑いがあるとみて解明を進める方針だと言う。

このニュースを見てすぐさま思ったのは、今年5月15日午前5時ごろから約3時間の間に、17都府県のコンビニのATMから、南アフリカの銀行が発行したクレジットカード情報を記録した偽造カードを使って18億円超が不正に引き出された事件だ。現時点で106人の出し子が逮捕されたと言うが、想定されている600人の1/6に止まっている。

両事件とも大量の外国の銀行口座/クレジットカード情報がサイバー犯罪によって盗まれ、その情報を使って日本で犯行が行われている。犯罪のグローバル化を目の当たりにする。更にセキュリティを生業とする人間としては、攻撃側の圧倒的な優位性を痛感する。5月の事件で銀行/クレジット業界は不正引き出しを検知し防止する追加対策を相当採ったはずだが、それでも犯罪者はセキュリティの隙間(脆弱性)を見つけ出し攻撃を仕掛けてくる。我々は「サイバー」と言うパンドラの箱を開けてしまったのだ。

筆者紹介

サイバーセキュリティコラム筆者 岸田明コラム筆者 岸田明

岸田 明(きしだ あきら)

KMSコンサルティング代表。
大手IT企業や参議院事務局など、第一線でサイバーセキュリティ対策に携わってきたこの道のエキスパート。 2016年3月よりキューアンドエーワークス株式会社の顧問に就任。