本文へスキップします。

H1

セキュリティコラム

セキュリティコラム:詳細

サイバー社会におけるプライバシー

2017年06月27日

約1月経ってしまったが5月末、恒例の「第2回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」に参加した。今年のテーマは『先見の明IoT&AI犯罪の被害者をどう救うのか』と言うテーマで、IoTに関する専門家の話を聴き、多くの知見を得る事ができた。

その中でIoTでもAI でもないのだが、元FBI Special AgentのEdward P. Gibson氏の講演がとても印象に残った。氏はサングラスをかけて登壇され、淡々とした話しぶりで、しかし皮肉を込めて漫談の様にサイバー社会における多種多様な問題点を提起されていた。人々はなぜ無防備にSNSに色々書き込むのか、何故スマフォのGPS機能をONにしたままにするのか等々。氏は諜報活動にSNSが用いられている事も話をされた。これに関しては類似した話があって、国際サイバー犯罪組織の犯人が特定された事は時々報道されているが、この捜査には各種の純粋ICT的技術が用いられているのは当然として、顔写真迄が公表されるのは犯人もSNSを使ったりしていて、その個人情報がなんらかの手段により検索された事によるのは周知の事実だ。(拙コラム5月8日付け「新たに公開されたスノーデンファイル」に関連した記事を書いているので参照して欲しい)

話は変わって先日、大学のクラブの先輩・後輩何人かと会合を持った。その時の集合写真をFBにアップしたが、アップする時にFB側から後輩のA君とも一緒ではないか、とのメッセージが表示された。A君とはFB友達で、彼が自分の顔写真をアップしていれば、FBとしては私が写真をアップする時に友達を検索しA君を同定するのは簡単だ。全く当たり前の事なのだが、こちらがタグ付けしようとしなくても、勝手にやってしまっている点には驚いた。これは一例でしかないが、SNSは人と人を結びつける有効なコミュニケーション手段ではあっても個人情報は検索し放題で、その個人を暴こう/貶めようとする輩にとっては、我々が思う以上に有効な手段である事を忘れてはならないだろう。

筆者紹介

サイバーセキュリティコラム筆者 岸田明コラム筆者 岸田明

岸田 明(きしだ あきら)

KMSコンサルティング代表。
大手IT企業や参議院事務局など、第一線でサイバーセキュリティ対策に携わってきたこの道のエキスパート。 2016年3月よりキューアンドエーワークス株式会社の顧問に就任。