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セキュリティコラム

セキュリティコラム:詳細

久しぶりのコラムになってしまった。

2017年12月04日

6月のコラムでSNSに潜む危険性についてコメントした。ICTの進展に潜む恐ろしい?経験は、愛用しているiPhoneでもその後にあった。ある人から電話をもらって、その人は電話帳に登録していないにもかかわらず、誰々さんではないかとディスプレーされた。また飲み会の相談をメールでしていたら、当日の予定にパーティ18時~21時と書き込まれていた。便利と言えば便利だが、空恐ろしい気がする。今日ある本を電子版で購入しようと検索すると、AMAZONとGoogleの両方にあった。Googleの方が若干安かったが、クレジットカード番号をネット巨大企業のGoogleには知られたくないので、AMAZONで購入する事にした。

話題変わって今日、友人の勧めがあったので「ザ・サークル」を観て来た。余り話題になっていない映画だが、ICT、特にプライバシーを含むセキュリティに係わる者として、非常に考えさせられる映画だった。この映画はまさにSNSの恐ろしさに対する警鐘だ。誇張はあるものの、現在の技術で完全に起こりうる/起こしうる話になっている。今後インターネット化、クラウド化、ビッグデータ、AIが驚異的な速度で進展するが、それは誰も止められない。企業、国家はその競争に勝ち抜かねばならず、プライバシーが置き去りにされる事は避けられず、法律で規制できる範囲をはるかに超えている。そんな中では法律を頼っても限界があり、我々自身、自らプライバシーを守る必要があるだろう。GPS機能は必要な時以外は必ずOFF、WiFiも必要な時以外はOFF、SNSに機微な情報は書き込まない、ネット上のIDは夫々別々のものにする、重要なシステムのパスワードは全て違うものにする・・・・・。列挙したらきりがない、各種の啓発サイトで自衛手段の情報を入手しよう。

今回、二十年前「ユー・ガット・メール」で主演したトム・ハンクスが「ザ・サークル」に出演しているが、それは単なる偶然ではないだろう。

筆者紹介

サイバーセキュリティコラム筆者 岸田明コラム筆者 岸田明

岸田 明(きしだ あきら)

KMSコンサルティング代表。
大手IT企業や参議院事務局など、第一線でサイバーセキュリティ対策に携わってきたこの道のエキスパート。 2016年3月よりキューアンドエーワークス株式会社の顧問に就任。